最近は宇宙開発事業がとても活発になっています。
各国から人工衛星が打ち上げられ、月面探査、惑星探査も次々と成功していますね。
月面着陸した探査機はいくつかありますが、その中でも月の裏に着陸することを成功させた探査機はいくつあるのでしょうか。またどの国が成功させたのでしょうか。
まとめてみましたのでご覧ください。
月の裏側は未知の領域
月の裏側と言えば、地球にいる者からは決して見ることのできない面です。
月の自転周期は月が地球を回る公転周期と同じであるため、地球から月を見上げた時、いつも月が同じ面を向いているように見えるのです。
月の裏側は長い間地球にとって未知の領域でした。
しかし1959年10月にソビエト連邦(ソ連)が打ち上げた「ルナ3号」が、初めて月の裏側の撮影に成功。
その後も続々と月を周回することに成功しています。
日本では月周回衛星「かぐや」がありましたね。
「かぐや」は月全体の表面の様子を初めて詳細に観測しました。
「かぐや」に撮影されたデータから作られた月球儀などもありますので、興味のある方はぜひお手に取ってみて下さい。
我が家にもありますが、月の裏の様相などが細かにわかってとても興味深い商品でした。
今まで月の裏側に着陸した探査機はいくつ?どこの国のもの?
過去、月の裏側に着陸した探査機はいくつあるのでしょうか。
じつは1つしかありません。
2019年1月、中国が打ち上げた「嫦娥(じょうが)4号」が、月の裏側への着陸に成功しています。
嫦娥と言えば、中国の古代の伝説上の人物で、月に住む仙女のことですよね
月面着陸させる探査機にとても適した名前だね
ちなみに、1959年10月に月の裏側の写真撮影に成功したソビエト連邦の「ルナ3号」ですが、これはフライバイという飛行しながら観測するミッションだったため、着陸はしていないのです。
月の裏側はどうなっているの?
月の裏側はどうなっているのでしょうか。
地形
月の裏側は、地球から見える表面よりも起伏が激しく、多くのクレーターが観察されます。
これは、地球側と反対方向を向いていることで、隕石衝突にさらされるためです。
外側を向いているから隕石などが遠慮なくぶつかってデコボコになるってわけだね
地殻の厚さ
月の裏側の地殻は、表面よりも厚いと考えられています。
なぜ厚さに違いが出たのかというと、主に月の形成過程と地球の潮汐力の影響によるものではないかと考えられています。
月の形成過程と地球の潮汐力の影響
1.形成過程の影響: 月はおそらく4.5億年前に地球との衝突によって形成されたと言われています。
この衝突は大きな影響を与え、月の表面と裏側の地殻の厚さに差を生み出しました。
形成時には、特定の地域がより多くの破壊を受け、地殻が薄くなった可能性があります。
2.地球の潮汐力の影響: 地球の潮汐力は月の表面に引力を及ぼし、その結果、表側の地殻が比較的薄くなる傾向があります。
地球からの潮汐力は、月の表面が地球に対して常に同じ側を向いているため、表側の地殻がより引き伸ばされ、薄くなることがあります。
一方、裏側の地殻は潮汐力の影響を受けにくく、より厚い可能性があります。
つまり、この地殻の厚さが、月の裏側の著しい起伏を形成しているのではないかと考えられているわけですね。
地殻の厚さによる密度の違いは、月の内部構造や地質活動に影響を及ぼす可能性がありますから、今後の研究が楽しみです。
海の存在
月の表面には広大な「海」と呼ばれる平坦な地域が多数存在しますが、裏面にはほとんどありません。
月の表面は30%が海ですが、裏面はわずか2%しか海がありません。
この理由についてはまだわかっていないため、原因究明の結果が楽しみですね。
まとめ
月の裏側について、1959年10月にソビエト連邦(ソ連)が打ち上げた「ルナ3号」が、初めて月の裏側の撮影に成功してから、数々の高解像度の写真が撮影されています。
しかし月の裏面に着陸できた探査機は、2024年3月現在までには1つだけ。
2019年1月、中国が打ち上げた「嫦娥(じょうが)4号」が、月の裏側への着陸に成功しています。
今後の月についての探査の進展が楽しみですね。
おそらくは世界中が注目するものとなるのではないでしょうか。